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「それでいいよ。で?どうしたの?」
「あの・・・どうして彼女いないんですか?」
「え?」
なんだそれ?いないよ。いません。
そんなに気になるなら君が彼女になってよ。
なんて言えるわけねえな。俺に彼女がいない理由?
そんなもん考えたことなかったな。
俺って付き合っても執着とかしねえし。
27にもなるけど本気で女好きになったってことなかった気するしな。
まあ彼女がいないおかげで今
俺はすずちゃんと話ができるわけだからいいんだけどな。
「んーあんまり考えたことないけどいたときもあったよ。
あんま長くは続かなかったけど」
「・・・そうなんですか」
「すずちゃんは?」
「え?」
「どうしてすずちゃんは彼氏がいないの?」
「あたしは・・・もてないですから」
嘘だろう。君がもてなかったら誰がもてるんだ?
それこそ神童みたいなやつか?
ありえねえ。
まああいつにあんなかわいい彼女がいること自体がありえねえけど。って
俺、なんか変なこと言ったか?彼女が俯いてしまった。
「ごめん。俺、そんなつもりで言ったんじゃないんだ。
すずちゃんかわいいし、
何で彼氏がいないのかなって思って」
「かわいくないですよ。デブだし。
それにあたしちゃんと好きな人と付き合ったことないんです。紹介されたりして、
ま、いっかって付き合ってそれなりに好きになっても
本気になれないからすぐふられちゃって・・・」
俺と同じじゃねえか。俺は俯きながら泣きそうに話す彼女の頭を撫でた。
「もっと自信もっていいと思うよ。
すずちゃんはかわいいって俺、本気で思うから」
「・・・陽さん」
「後さ、敬語やめよ。なんか俺、おっさんみたいだしさ」
おっさんって自分で言ってちょっと失敗したかも。
でも20歳の子からしたら27歳も十分おっさんか。
って俺じゃあ恋愛対象外?マジで?
あー同世代に生まれたかった。
side Suzu
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