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細い。なんでこんなに細いの? 腕なんかあたしの半分かもしれない。細すぎる。 あたしは店員さんの細さに驚いていた。 最近の女の人ってなんでこんなに細いの? なんかガリガリであたしの脂肪あげたいよ。 「細いな」 「・・・やっぱり女の子は細いほうがいいよね」 「え?」 そうだよ。 陽さんだってこんなにデブなあたしよりも この人みたいな細い人が好きに決まってる。 何であたしもっと細くなれないんだろう。 もう嫌だ。これからラーメンなんて食べれないよ 「でも俺はあんなに細い子よりふわふわしてる子のほうが好きだけどな」 「・・・嘘つき」 「信じてくれないの?」 「・・・信じる」 「よしOK.。すずちゃんはそのままでかわいいんだから」 そんな風に言われたら信じるしかないよね。 だってあたしもう陽さんのこと好きになっちゃったんだもん。 一週間前までは他人だったけど今はこんなに近くにいる。 すごく幸せなんだもん。 そうこうしてるとラーメンが運ばれてきた。 ダメだ。誘惑には勝てない。 割り箸を割ってラーメンをすする。 あー幸せ。視線を感じた。やだ。陽さんが見てる。 「何見てるの?」 「いやぁうまそうに食うなって思って」 「そんなことないもん」 ラーメンだけじゃなくて餃子にまで手を出しちゃった。 あーもう嫌だこのデブの癖。 きっと陽さんあたしのこと呆れてるだろな。 なんかあたし食べすぎだよね。 もう絶対に明日からダイエットする!! 完全なる自己嫌悪。だってあんなに食べちゃったんだもん。 あたしが沈んでたら陽さんが公園に連れてきてくれた。 ベンチに座って陽さんが気にしてくれてる。もう嫌だ。帰る。 立ち上がろうとしたら陽さんに腕を掴まれた。すごい力だよ。 「だってあたしこんなに食べてデブだし、 陽さんと一緒にいたらつりあわないんだもん」 あーもう泣きそう。 あたしみたいなデブはデブ同士で付き合うべきなんだよ。 陽さんみたいな人は高嶺の花なんだ。 「釣り合わないとか関係ないだろ。 俺はすずちゃんがかわいいと思うし、 うまそうに食う姿も凄い見てて幸せだし。 今日一日デートできて良かったって思ってるけど」 「・・・でも・・・」 「でもじゃなくってすずちゃんはどう思った? 俺は今日一日だけどすごいすずちゃんのこと好きになったけど」 「うそ?だってあたしデブだよ。かっこいい陽さんとは釣り合わないよ」 「あのね、それを言うなら俺はおっさん。 でも俺は全部含めてすずちゃんが愛しいですよ。 俺のかわいいすずちゃんをいじめないでよ」 嘘?陽さんがあたしを好き?愛しい?こんなデブなあたしなのに? 何のとりえもないあたしなのに? 陽さんがあたしのほっぺたをつねってる。 痛いよ。夢じゃないの? 「ほんとに?」 「ほんと」 「ほんとにほんと?」 「ほんとだって。俺はすずちゃんが好きだから付き合ってほしい」 「だってあたし・・・」 「その超マイナス思考も全部含めてすずちゃんが好きなんだ。 すずちゃんはどう思う?俺のこと」 まさか陽さんに告白されるなんて思ってなかった。 だってあたしかわいくないし、 陽さんとはどう見ても釣り合わないし。 それにあたしたちはまだ会ったばっかり。 メル友以下。でもそれでもあたしはもう陽さんが好きなんだもん。 「あたしは・・・あたしは陽さんが好き。でもあたしはデブだし、 陽さんとは釣り合わないって・・・」 「釣り合わないはなし。よし、俺らは両思いだな。 まだ出会って一週間だけどこれからもよろしく」 「あたしでいいの?」 「俺はすずちゃんがいいの」 そういって抱きしめてくれた。 耳元で餃子味は嫌だから今度ねとささやかれてドキドキした。 それを隠すために小声でバカって言ったけど。 陽さんみたいなかっこいい彼氏が出来るなんて花火大会に大感謝だよ。 ありがとう。これからよろしくね。 花火大会で出会ったあたしの素敵な彼氏さん。
side Akira
☆祝1000hit記念小説☆っておバカな私><自分で1000番踏んじゃいました。
ってことで今回は花火大会に行って思いついたネタを小説にしてみました。
半分はノンフィクションだったりして(笑)警備員さん大変そうだったので
この小説は警備員さんへのお礼も兼ねちゃったりしてます。ぜひ感想いただけたら嬉しいです☆
本当に1000hitありがとうございました^^これからもよろしくお願いいたします♪
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